演奏会での印象とか・・・いろいろ

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2001年  3月


3月

3月27日「江藤善章パンフルートコンサート」参加しての感想です。

昨日は、むかしからの音楽の友人江藤善章さんのリサイタルに出演させていただきました。彼は、高校の社会の先生ですが、独自の音楽活動を続けられています。リサイタルは毎年、続けてもう八回目!がんばっていますね!!
彼の人柄に惹かれるひとは多く、それがリサイタルを作っていく原動力にもなっているようにも感じました。

 もし音楽家を「職業的」と「非職業的」に分けるとするならば、彼は「非職業的」ですが、音楽が伝えるもの、音楽を生み出す「場」を作っていくことに関してはそんなことは何にも関係なく、ただそこには音をだす「ひと」がいるだけ・・・そんなことを、舞台を通して教えていただいたような気がしました。

そう、「舞台」ってとっても不思議な「場」です。
そこには、日常の年令も、性別も、国籍も、職業も、関係なく、全てがその「舞台」のルールで動いていく・・・多くの観客に見守られながら・・・・・・

久しぶりに「寿」のお二人にお会いしました。ますますPowerUpしてましたよ!

打ち上げの沖縄料理店にはタイ出身の音楽家A−DOONさんも来ていました。
二人で、出てきた「そうめんチャンプル」(という名前だったっけ?)が「これはおいしい!」「絶対!おいしい!」「感動的に、おいしい!!」と感激して、変なところで盛り上がってしまった。
これを音楽的に表現すると以下のようになります。

  こんこんこんこん (これはタイの楽器ラナードの音)
  じゃわ〜ん(これはシタール)  こんじゃわ〜ん こんじゃわ〜ん こんじゃわ〜ん
これは〜〜おいしい〜〜〜〜〜」(A−DOONさん、流暢な日本語で)
ぜったい〜〜 ぜったい〜〜 おいし〜い」(たつの、たどたどしいタイ語で)
かんど〜〜〜おおおおてきに〜〜〜 おおおおいしい!」(ふたり同時に)

・・・・何という迷曲でしょう

後で考えたら、よく一緒に渋谷で演奏していたエスニックレストラン「SUNDA」で、よくまかないのエスニック料理食べてたからかなあ・・・・・

あ〜 これを、書いてたら突然、タイのココナッツミルクカレーが食べたくなったぞ。思わずキーボードの上に、よだれたらしそうになった・・・・


3月26日「無実のゴビンダさんを支える結成集会」に行ってきました

リンクのTOPICでも紹介しているのですが、何年か前のある事件で、ひとりの日本に働きにきていたネパール人が逮捕されました。始めは無罪とされたのですが、次の裁判では無期懲役の有罪判決・・つまり一転して極悪非道の犯罪者とされてしまったわけです。
わたしの友人にもネパール人たちがいます。一緒に音楽を作っていく仲間です。まさか、逮捕されたゴビンダさんとは、同郷の仲間ということで、親しかっただなんて!

そんなこともあり、ちょうどこのホームページを開設した翌々日、この会を立ち上げる準備会の賛助会員として、メーリングリストに参加させていただいていました。
 参加するさいには、こんなことをお伝えしました。
  何も出来ず心を痛めているであろう、ゴビンダさんの周囲の友人を励ますこと、また、出来る範囲でいいから何かしら動いていくこと・・それらを通してこの会を、そしてゴビンダさんを支えていければと願っています。
 日々、刻々と届く通信のメールに目を通しながら、そして、例えばmini cinema 黄金の島ZIPANGなど作りながら、この事件のことを、ずっと考えてきました。

 まだ、自分のはっきりした考えはまとまってはいません。けれども、私のメールマガジンのタイトルじゃないですが、「歩きながら考える」ことで、この会を支えれていければと思っていますし、「本当に大切なこと」を感じられる力を身につけていきたいと願っています。

   詳しくはこちらをご覧下さい


3月24日「横浜ラポールロビーコンサートスペシャル」

今日は、横浜ラポールのロビーコンサートスペシャルというタイトルで、「語りと音楽」を主体のコンサートでした。
共演は、野口田鶴子さん、もう、昨年秋頃から、何回も合わせている「よだかの星」です。
他に、モーツアルト「フィガロの結婚」語り、「星の王子様」の出し物でした。

きちんと照明も、音響も入ると、やっぱりやりやすいです。「舞台を作っていく」という出演者、スタッフの一体感、緊張感は、いいものですね。
手話通訳がつきました。これも、障害者スポーツセンターと名がつく、市の施設主催の催しには相応しいもので、とても良かったです。

バリアフリー」という言葉があります。ハンディーキャップをもつ人達と「健常者」の境をなくしていこうという考え方でしょう。とってもすばらしいことですが、現実では色々克服していくべきことも多いようです。
今日の催しでも、視聴覚に障害がある方がいらして、隣でボランティアの方が、鑑賞の手助けに色々サポートしていたのですが、「その動作が鑑賞の妨げになる!」という別の方のクレームがきて、職員の方がその対応に苦労されたとの話も伺いました。

ひととひとのつながりって、なかなか理想的にいかないものです。お互いの気持ち、分かっているのに・・・
でも、それだからこそ、ひとは夢を持ち続けることが出来るのでしょうね。
本当にひととひととが分かり合える、そんな日を夢想すること・・・そして、もしかしたら、そんな夢が実現するのとしたら、それは、多くのひとの「こころの大きさ」のようなものが、必要なのかも知れません。
出会いの中からそんな感覚が育てられたら・・・そう思いつつ。


3月21日「高明寺、お彼岸法要と音楽

昨日は、横浜市反町にある高明寺での演奏でした。お寺の住職とは、彼がお坊さんになる前からの知り合いで、彼も、インドの音楽が好きで、ご自分でもシタールやタブラを嗜まれます。
民家と見間違うほどの、小さなお寺ですが、小さいがゆえの暖かい雰囲気が好きです。
彼がそこの住職になった頃、「念仏踊りのような、音楽あったらいいね」なんてはなしていて、一緒に「なむあみだぶつの唄」というのを作りました。(ちなみにここのお寺は浄土真宗です)メロディーは私、歌詞は住職です。何か、Happyな「なむあみだぶつ」になりました。

インドの楽器ということで、やはりインドに縁の深い仏教の、色々なお寺で演奏をさせていただく機会があります。でも、教会のチャペルの前でも、神社でも、演奏しました。
それぞれに、素敵な場所です。ひとつひとつの場所がこころに残っています。


3月18日 「橋爪 文」さんの手記の掲載

プロフィール「SWARJ」の資料室に、橋爪文さんの手記を掲載させていただきました。

シタール演奏家のホームページに、いきなり「原爆」のことが出てくるのは、不自然と思われる方もいらっしゃるでしょうが、私としては、’98年の「印パ」の核実験の時からずっと、気になっていたことで、たまたま昨日、お話をうかがう機会があり、そのとき戴いた、小冊子を、このサイトに掲載させていただこうと思ったのでした。

書き写しているうちに、なぜか、まるで写経をしているような、気持ちになっていきました。
まわりの人達は、被爆体験をぜひ、後世に伝えて欲しい!という気持ちが強いのでしょうが、語る側からすると、心痛む体験を話すことは、ひとによってはとてもつらいことなのでしょう。

誰しも、悲しい、辛い事を、語るよりも、楽しい事や心ときめく事を、語り合ったほうがどれだけ嬉しいことでしょう。
このホームページだって、いらした方に、有意義で、価値があって、楽しんでいただける情報を、少しでも多く掲載したい!と願っているわけですし・・・

けれど、つらくても伝えていかねばならない大切なことは、沢山あると思います。
音楽だって、どんなに厳しい時代でも、数多くの無名の人達の手で、伝えられてきたものなのですから。
大きな声ではなくとも・・雄弁ではなくとも・・たったひとりにだけでも・・その人が本当に大切だと思う事が伝われば・・・それらが、全部集まって、世界って、動いてきたのかなあ・・・

橋爪さん、そして、大勢の「伝えるべきこと」持つ方々、これからもお元気で、頑張って下さいね。


3月14日 「更に、楽器の説明を書き進めた事

9日に、楽器の説明の苦労話を書きましたが、さらに今日まで、ヒマあるごとに、ちょこちょこと、説明を加えていました。
何か、たいへんでした。でも、時間かかっても、例えば、ヘルプ() みたいになればなあ・・・なんて願望もあるのですが、出来るかなあ・・・・・(ヘルプ() って、すごく考えられてる機能ですよネ!これを始めに考えた人に拍手!!)

しかし、伝統楽器について、自分の主観でものを述べることには、確かに、正確であるかどうか、若干の不安はあります。けれども、永年、楽器に親しんできた人間達の、それこそ気の遠くなるような時間の積み重ねで、「伝統」が育まれてきたことを考えると、こうした作業も、何かしらの意義を持つのだと、思うのです。
特に、知られてきつつあるとはいえども、まだ今の日本では多くの方には馴染みの薄いインドの楽器、音楽について、色々な方向からのアプローチがあったほうがいいのでしょうね。

かつて、インドに音楽の勉強に行く直前、井上靖さんの「天平の甍」という本を読みました。

それは、中国の高僧・鑑真を日本に招聘した若い留学僧達の物語なんですが、ひとりひとりの留学僧が実に活き活き描かれていて、印象に残っています。

高僧を招聘することに、留学の意味をみいだす若者、正確な経典を持ち帰ることに自分の人生をかけていく若者、異文化のカルチャーショックの中で経典も仏教も全て捨てて大陸を放浪することで自分を見出そうとする若者・・・ひとりひとりの真実は、どれが正しくどれが間違っている、と誰も判断できないもののようにも思えたものでした。
ちょうど、インドの音楽を勉強に来ていた、沢山の日本人の仲間に、その姿を思わず重ねてしまいました。

皆さん、元気でやってるかなあ・・・・・・・便りがないのは元気な証拠・・でしょうかね・・

やあ!よく見つけたねえ・・・あっ! 思わず内輪話になってしまった!  ごめん


3月9日 「楽器の説明はむずかしい

  今、シタールの初心者にもよく分かるような、楽器のメンテナンスとか、仕組みとかの解説コーナーに取り組んでいます。

 どれだけ、一生懸命かというと、真っ先に楽器紹介を持ってきたほどです。そのため、トップページでは、小鳥が、雲の上を飛ぶ事態になってしまいました。(そのうち戻してやんなきゃ・・これじゃ鳥じゃなくってジャンボ機だよ・・もちろん下手な絵のせいもあるけど)

ところが困ったことに、楽器のことを説明するには、以外にむずかしいのです。
 目の前にあれば、「ほら、そこの弦を、そう、そうやって押さえて・・・・うん、うん、そうそう」とか言って、具体的に説明出来ます。
 あと、もっとすごいのは、故ヒマングシュ・ロイさん(在日中のシタール奏者アミット・ロイさんのお兄さんで、著名なシタール製作者だったかたです)と話していて、「メンテナンスどうすればいいんですか?」「・・・よし教えよう。隣に座れ」「はい」 そうして彼は黙々と仕事をしました。
分かったか?」「・・・う〜ん・・・」「いいか、俺もこうやって、仕事を覚えたんだゾ

 要するに、技を「盗め」という言葉がありますが、(盗むというのは、あまり適切じゃないかな)確かに、ある種の技術は、五感で体得しないと、なかなかものにならないのでしょうね。
 それを、文章や画像だけで説明しようとするのは、(しかも、私自身がその技術の全てを分かっているのではないので)とても苦労します。

 でも、少しづつ、そして、小さな一歩でも踏み出していけば、また次の一歩が見えてくる・・
そう思いこんで、ちょっとずつ、進めています。

 少しづつでも、シタールの理解者が増えてくれることを、願いつつ


3月6日 「録音の仕事」

 録音の仕事でした。更新情報にも書いたのですが、前日に、イメージの画像を作って、参考にと見ていました。しかし、はて、参考になったか・・・・後で思うと疑問です。
 ただ単に、本サイトの mini cinema の題材になっただけだったのか・・・・うーん・・・

 でも、シタールの音は、きれいに録音していただいたようです。エンジニアの皆様、ありがとうございました。シタールの音を入れた部分は、全部で2分位ですけど、シタールの他にタンプーラ、チェンバロ、ギター、フルート、シンセサイザーと、豪華な構成。作曲の二宮さん、ご苦労様でした。仕上がりが楽しみです。
 「教育映画」らしいけれど、発表されたら、改めてお知らせします

  一緒に録音した知人のギターリストの高木潤一さんが、彼のスケジュールを記載しているサイトを教えてくれましたよ。


3月4日 「松山徹さんの個展・オープニングパーティでの演奏」

 昨日は、木版画家・松山徹さんの個展・オープニングパーティでの演奏でした。
 シタールのソロ・約20分ほどの演奏です。
 すばらしい木版画の作品に囲まれて、まったく自分の音の世界に没頭して演奏させていただきました。
 演奏が終わって、ふっと視線を上げたら、入り口の所までひとが溢れていて、演奏者側がびっくり!
 本当にありがとうございました。
 会場の「スペース遊」は、シタールの繊細な音色をきれいに響かせてくれる空間でした。

 松山さんの作品は、新作を見るたびに、いつも驚かされます。
 今回の作品は、大作です。
 離れて見るのと、近くで見るのでは、色の表情や表現に違った印象を受けます。
 すごい!
 
 浮世絵版画の伝統が、今、こんな形で開花してる・・・という感想でした。

 3月11日までやっています。興味ある方はどうぞ

ギャラリー スペース遊
神奈川県相模原市千代田2-2-15
メイプル1990ビル
042(751)5011

3月1日am11:20  演奏会前の心境Befor)

 さあ!!今日は横浜でライブだぞ!!石間秀機さんとのシタールDuoの一発勝負!!
 演奏前のこんな時間が好きです。

 即興演奏は「旅」に似ています。
 どんなことがおこるのか、なにが生まれてくるのか、誰にも分からないから、面白い。
 ただ、それを作っていくのは、自分、そして、周りのひと・・・・ 

 良き出会いがありますように!

 (After)は、また帰宅後に書きます。
 さて!演奏に向かって集中しよう!!


 3月2日am1:00 演奏後の心境(After)

 - やれやれ、今日も一日無事ですごせたなあ。
 仕事の後の一杯はまた格別においしいな。 -

 って、ありきたりの、言葉ですね。でも、正直いって、やはり、家に帰った時、最初はそんな心境です。
 私は、楽器を、車を使わず、担いで持ち歩きますので、まず無事に演奏する場所まで楽器を運ぶ、終わってから無事に持ちかえる、というのも大切な仕事になります。
 つまり、搬入、演奏、搬出と、一セットで、終了! です。

 こんなことも、こんな媒体だからこそ書けることで、聴いてくださるお客さんには、演奏のすぐ後では、あまり言いません。
 だって、貴重な時間を割いて、楽しみに来られた方に、「終わってから、持ちかえるのが一苦労だ」なんて・・・夢のないこと言うのも、はばかられますよね。

 前置きが長くなりました。
 横浜は関内、mamas でのライブでした。小さくて、アットホームで、小人数のお客さんでしたが、とっても暖かく聴いてくださってよかったです。
 最後、プロの飛び入り演奏(私もプロですが)があったりして、楽しかった!
 「今度、下田でライブしましょう!」とか「大網でしましょう!」とか、皆さん言って下さって・・・実現するといいな・・・  
 つくづく、私の音楽活動の原点は、やはりこういう場所と出会いにあるのだと、改めて思いました。

 石間さんには、いつもお世話になりっぱなしです。
 「こんなとこでもやるんだよ」というお知らせ、いただきましたので、掲載いたします。

      石間秀機 ライブ予定(私がうかがった分)

     3/9    CROCODILE  03-3499-5205
     3/16  YUKOTOPIA 03-3886-2996