シタールのCosmolgy

楽器というものは、不思議なものです。

一つ一つの部分が、それぞれの歴史を持ち、さらに全体でひとつの調和を保っています。

それは、まるで、小さな宇宙(microcosm)を、その中で体現させてもいるような気すらしてしまうのです。

音が出るもの(物質)、音色を聞く耳(聴覚)、演奏する体(身体)、それらが混ざり一体となって、作られてきた楽器達・・・

世の中に、数多くの種類の楽器が存在する、ということも、考えれば興味深いものです。
そのことは、まるで大きな宇宙(macrocosm)の存在を暗示しているかのようです。


「神秘の国・インドの楽器」などと紹介されることもあるシタールですが、他の楽器と同じように、やはり音響的な構造や工夫が色々と施されています。

私も始めには、洋楽器に慣れていたので、構造などひどく雑なものだとばかり思っていました。けれども不都合に思えるような作りでも、突き詰めて考察していくうちに、実に理にかなった構造を持っていること気づき、驚かされます。

だだ、シタールは、一品づつ手作りですので、確かに「出来・不出来」はあります。
しかし、やはり手作りの良さで、「不出来」な楽器でも、愛情を注げば、世界に一つしかない、その人にとってかけがえのない楽器になるはずです。

それは、まるで、人と人とのつながりのようです。
楽器との良い関係を作っていくのも、人との良い関係を作っていくのも、あくまで自分・・・

かく言う私も、楽器との関係や人との関係に、いつも迷いながら日々を送っていますが。

楽器とは、人と、ものとの、交流の原点のひとつと考えるのです。


シタールの構造の一端をご紹介させていただきます。

What's Sitar

01/09/01更新