SONG FOR

  夕餉のしたく    おかあさんが   こどもをよぶこえ 

  あそびつかれた   どろんこだらけの こどもたちのかお

    空はかがやき   風は ゆめを うたう

    いつの時代も   絶えることなく つづいていく

    そんなつどいを  あなたに ささげる

  語らうひとときに  おだやかで  やさしいえがお

  ささやかだけど   みんなで   わけあって食べてた

    空はかがやき   風は ゆめを うたう

    いつの時代も   絶えることなく つづいていく

    そんなつどいを  このまちに ささげる

  時はながれ   こどもたちは やがて旅立つ

  道のかなたには おなじこころの であいがまっている

    空はかがやき   風は ゆめを うたう

    いつの時代も   絶えることなく つづいていく

    そんなつどいを  このほしに ささげる

  I sang a song for the earth

              2000 4・18作


 元のうたは、Song for Ireland 、アイリッシュの歌です。
 曲があって、それに高木春恵さんのリクエストで、歌詞をつけました。アイルランドのために歌を捧げよう、というもとの歌を作った人の気持ちをこわすことないように気をつけました。
 太古から、人が営んできた、日常の暮らし・・・・どろんこの子供の顔をよくみてごらん、けんかして泣いてきたのか、うっすらと涙が流れた跡もあるよ・・・でもそんな素振り、親には少しも見せないで、明るい笑顔で食卓につく・・・
 そうやって、小さな子供も精一杯にこころとからだをそだてていく、それを見守っていく周囲の温かいまなざし・・・
 当たり前のようなことでいて、実は本当に尊いことのようにも思えるのです。


オリジナル
   Song for Ireland

 日がな一日歩いていた
 隼が巣をかけている高い堀のそばを
 銀色に翼 閃かせ、隼は翔ける
 鷹は自分の心に響く、自由の呼び声を聴いている
 青空に黒頭岬(ブラック・ヘッド)が突き出ている
 海へと駆けおりているねじれた岸壁のそばに

  *そなたの西の岸辺に棲みて
    夏の陽が沈むのを眺め、もう一度と思う
    そなたの大西洋にのぞみて
    アイルランドのために歌を捧げよう

 日がな一日しゃべっていた
 いつも引き止める親友たちと
 冗談を言い合い、ニュースを交し
 歌をうたって時を過ごした
 ゴールウェイの鮭が泳ぐのを見守った
 太陽の中で、飛びだし、踊りまわる銀の鮭を

   *くりかえし

 日がな一日飲んでいた
 古くからあるパブで
 フィドラーが弾きにくるところ
 一人が弦に弓をあてる
 そうして彼は
 それは堂々として陽気なリールを弾いた
 ビルディングの岸辺に立って、釣竿を投げた
 飛びちる波の泡の中に大西洋生まれの鱸が見えた

   *くりかえし

 夜中に夢をみた 誰も戦わずにすむ国の夢を
 だが夜が明けてめざめれば
 そなたは朝の光の中でないている
 隼の翔ぶその下に体を横たえている間にも
 鷹たちはその青く澄みきった空で
 体を捻り、輪をえがく

   *くりかえし