演奏会での印象とか・・・いろいろ

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2001年  10月


10月

10月18日 「こんにちは!インド〜緊急コンサート〜釧路」

またしても、書き滞ってしまった!
次々に待ち受ける出来事に対応している時って、ともあれ目の前のことをこなしていくので精一杯。
こうやって演奏レポートをまとめていく作業は、つい後回しになってしまいます。


10月7日 「ナマステ・インディア2001」
東京の築地本願寺で行われた催し「ナマステ・インディア2001」
毎年行われていて、今年で9回目だそうです。
私はシタールを弾くのではなく、企画で参加しました。
これは昨年から参加させていただいています。
お寺の境内にミニステージを作り、そこで催しを行う、という趣旨があり、その進行役をまかされたのです。

これは、楽しいながらに、大役ですので、大変!!
これもやりたい、あれもやりたい...と思い巡らせてみても、現実には予算枠があり、また限られたスタッフでまかなうわけです。
それを補うのは、もう体力しかない?
というわけで、昨年以上にばたばた走り回っていました。
どうにも要領が悪いなあ....
でも、ものを覚えていくにはこれはしかたないことですね。
それでも、舞台に参加してくれた方も、観客で来ていただいた方も、両方含め、人を活かしていくというのはなんといっても魅力的なこと!!
その分、自分が舞台に上がる以上に、気を使います。

20才台前半、舞台の切符きりのアルバイトをずっとやっていましたので、客席の一番後ろで、出演者、お客さんを眺めるのは馴染んでいます。そのアルバイトの話はまた別の機会があればしましょう。
ともあれ、多少のアクシデントがあっても、全体を滞りなく進行させることが大切です。

おかげさまで、天候にも恵まれ、ともあれ無事に終えることが出来ました。

スナップ写真を撮ってもらったので、とりあえずまとめてみました。→こちら
(Webでの写真の扱い、実はまだ慣れていません・重かったらごめんなさい)


10月8日 緊急コンサート」
インドのお祭りの興奮が冷めやらぬ前に、翌日は、緊急コンサート。
これは、同時多発テロの犠牲者の追悼と「軍事報復」に疑問を投げかける、という趣旨で、ウリパラムというサムルノリのグループの方々の呼びかけで、緊急に企画されたコンサートでした。詳細

ところが、当日の前夜、空爆が始まった!!というニュースが流れました。
スタッフ、ならびに出演者はみんな緊張した面持ち....

私も、前日のイベントの準備に追われていたので、本当に楽器を持って駆けつけた、という状態でした。
そういえば、この企画に賛同して下さった、喜納昌吉さんの歌を聴きにいらした方々も多かったと思います。
沖縄本島は、未だ基地の島です。すぐれた琉球王朝の文化を基底に持ちながら、長い間、支配と追従という中で存在してきました。
大戦の末期、日米両軍から責めたてられるようにして、実に多くの島民が亡くなったのです。
戦争が始まれば、真っ先にその矢面に立たされるのは自分の家族、兄弟、友人達....そういった切実な感覚があるのでしょう。

そんな島民の末裔達の歌心には、感性を揺すられます。


10月13日 釧路 ブロス」

10月14日のコンサートに先立ち、釧路市内のライブスポット「ブロス」で急遽決まったライブでした。
お店の方も、シタールの演奏会は始めてということで、どんな風になるのか興味あったようです。
生演奏は始めての多くのお客さんの前での演奏でした。
企画して下さった、タブラの二橋さん、(というより、北海道教育大学釧路校音楽学部の二橋先生!?)ご苦労様でした。
久しぶりの合奏でしたね!!楽しかったでした。


10月14日 「インド伝統音楽の演奏会

翌日は「Sound Cafe Kushiro」主催の演奏会。
会場は、北海道立釧路芸術館の小ホールでした。
芸術館は、釧路川が海に注ぐ河口に立つ、赤煉瓦作りの瀟洒な建物です。
外から空を眺めると、その大きなこと!!
そういえば昨日打ち合わせで寄った教育大学釧路校からの空も大きかったなぁ!
空気も、澄んでいて「ピンと張っている」感じです。

会場は小さいながらに残響もあり、素敵な空間でした。
「Sound Cafe Kushiro」の始めての企画コンサートということで、主催のKeikoさんは色々苦労されたと思います。ご苦労さまです。

自然に恵まれ、また、古くからのアイヌ文化も身近に触れる事の出来る土地柄、今後、新しい音楽を産み出す土地となってくれることを願っています。


10月1日 「続いた演奏会のこと

演奏会が続きました。
ひとつひとつの演奏会を自分の音楽にとって、意味付けをし、またそれをこうして発表していくというのは、私にとってはかけがえのないことになっていますが、実際それをまとめていく作業も、演奏に向かうと同様の労力がいります。

人前で演奏をするというのは、人と出会うダイナミックさを痛感します。
また、舞台を作るための作業は、互いの感性がぶつかり、解け合い、そこから作っていく作業です。
舞台は魅力と同時に魔力も持ち合わせているものです。

それは、人間の持つ「こころ」の力の確認作業のようなものでしょうか。
「人間」を「生き物」と言い換えてもいいかもしれません。

一生命からみればとても長い時間を生き物は、水や石や風ではなく「生き物」としてありつづけたわけです。
そして「生き物」は常に未来を目指し、動いていく意思を持っているのでしょう。

果たして人間はどんな未来を作るのか...過去の遺産から学ぶことは限りなくありますが、現在生きている自分達のありかたが一番重要なのでしょうね。どんな時代も。


 9月29日
 
相模原市の現代美術「CAT展」、オープニングでの演奏でした。
 タンプーラを9月7日「茶楽」のライブで演奏していただいたYukariさんにまたお願いしました。
 タンプーラは、とても素晴らしい伴奏楽器です。奏法はきわめてシンプルなのに、効果的に奏でられるととても美しい音楽をつくりだせます。
 チューニングを主演奏者がすることが多いというのも、興味深いです。
 とりとめもなく、そのくせ実に効果的な楽器です。
 始めてタンプーラの演奏をごらんになる方の中は、この楽器の特徴を把握しづらい方もいらっしゃるようで、説明にとても苦労します。
 音楽を自己主張の道具、として考える方は、この楽器は目立った自己主張はしないので、肩透かしをくらった気がするのでしょうか。
また、演奏者がチューニングをしないで人にやってもらっている、とみられることもあります。
 でも、それは多くのピアニストも同じ立場なんですが....

 面白いのは、そういった「常識」に対して疑問符を投げかけられることで、それはまた、多くの現代美術作品の持つ力と同様でしょうね。

 催しができるホールを使って展示されています。
 力作がそろい、また、たっぷりの空間を使ってありますので、見ごたえがありました。

 CONTEMPORARY ART TRIAL (現代美術の試み) という名前がついていましたが、試みは成功だったのではないかと思いますよ!!!

 これからも、続けていって下さいね。


 9月28日
 
喜多見にあるエスニック居酒屋「トルコ屋台」での演奏でした。
 小さなスペースですが、常連さんも始めての方も、すぐ打ち解けるられる雰囲気があって素敵です。早めにいって、お客さんと話していたら、あれあれ知った人....すぐそばにある「一絵」のマスターがいらしゃいました。前に演奏したこと、あるんです。

 おとといは、広い広い幕張メッセのまんなか、お客さんとの距離も何十メートルと離れて演奏したのに、この日は、ちょっと手を延ばせば触れてしまう距離での演奏!!

 でも、そのどちらも本当に捨てがたい、大切な演奏なんですよ!!
 というより、私の場合、そのどちらかだけに偏るとあまりよくないみたいです。
 自分の持ち味というか、ありかたというか....


 9月26日
 
千葉県 幕張メッセ ファッションショーでの演奏でした。
アジア最大規模の催しということらしいのですが、あまりこういった世界に縁のない私としては、どんなものなのか興味深々でした。
 ただ、出演者というのは、その催しに出演スタッフとして参加するわけですから、催しの「お客さん」ではないわけで、舞台裏から催しを眺め、盛り上げる役です。
 ゆっくり催しを鑑賞する立場にはいませんので、客席からの視線はないです。
でも、次々、数多くのアジア各国の若手作家の作品が紹介されていくのには感動しました!!
これだけ、いろんな作家が世界にいて、それぞれがそれぞれに創作活動をしている!その発表の場が広がっていく、というのはいいものですね。

 演奏は一部と二部の間、広い幕張メッセの真中に布が敷かれ、ポンとスポットがあたり、ソロ演奏をしました。
 大きな海原で演奏しているような気持ち...数日前に高知で見た太平洋、黒潮の流れを感じました。こちら
 そう、文化は昔から黒潮にのっておとずれたのですね。
 そして、アジアの作家達の集いが、この海沿いの土地で開かれている。
 そこで遠い異国の楽器を弾くこの島の住人・・・自分ながらに不思議な気持ちでした。

 アジア各国に衛星中継されたということでしたが、ご覧になった方もそんな印象を持たれたのではないでしょうか?

 人間の活動範囲の中で、地球は確実に小さくなっていますね。
 それだからこそ、同時テロのようなことも起き、それに対する「国家」の軍事反撃を食い止めようとする市民のつながりも世界規模で生まれてくるわけです。

 軍備のありかた、抑止力、すべての変化が明確になりつつあるように思います。


 9月24日
 
愛知県 岡崎の近くの幸田町「沙羅雙樹」の主催の演奏でした。
ヘアーメイクショウの一場面での演奏です。
きめこまかい演出の中、「アジアン」という1シーンでシタールを弾いたのです。 

出演者、スタッフの皆様も本当に一生懸命で、良い舞台が作れました。
ダンスとのコラボレーション、楽しかったでした。

 古くからの知り合いにもばったりお会いしましたよ。

お世話下さった「アプローチ」の佐藤さん、今回のプロデューサのMisakiさん
本当にお疲れさま!!!
とても素敵な舞台を演出していただきました。


 9月23日
 
知り合いの住職のお寺での、お彼岸法要での演奏でした。
本当に小さなお寺なのですが、家庭的な雰囲気が素敵です。
今回は小さな子供さんも来て下さって、暖かい雰囲気の中で、法要の前後、音楽とともに歌う催しでした。シタールは歌の伴奏です。
こういった演奏も実は好きです。


 9月22日
 高知市内のヨンデンプラザ高知のロビーコンサートでした。
 今回の演奏に向けて、準備のためインターネット上での小さな試みを重ねてみました。

 1.出演者どうしのメーリングリストでの連絡のやりとり
 2.MIDIファイルを使った曲想のラフスケッチ

ただ、これは双方がインターネット接続環境があって実現できるもので、仮にあったとしてもある時点でパソコンのトラブルなど、一方にあった場合、機能しなくなります。
こうした方法をとる場合、インターネット、メールなどを使わなくてもすむ方法をいつも準備しておくほうがいいかもしれませんね。

これは、音楽の仕事に限らず、言えることでしょう。

プログラム

1.合奏曲 「ちいさな象」  
2.合奏曲  「メナーム」
3.シタール独奏
4.箏独奏曲    大倉ただし作曲「夢幻」
5.打楽器独奏   アラブのリズム 
6.合奏曲      「子守唄〜桃源郷」

 小さな曲、長めの曲、「メナーム」では、歌ってしまった!!
 子守唄〜桃源郷 これは、昔、津軽三味線の岡田修さんとの合奏したとき用意したものをアレンジしなおしたものです。
 果たして「桃源郷」が描けたかなぁ??

高知市は美しい城下町でした。
観光ではなかったので、ゆっくりいろいろ見てまわることはしませんでしたが、南方の町...というような印象がありました。
帰りの空港に向かう途中、海沿いの道から太平洋を望みました。
今回の曲で「メナーム(タイ語で河)」というのがありましたが、黒潮という大きな大きな河(水の流れ)に洗われている風土というような気もしました。

やっぱりこの島(日本島)の風土は、興味深いです。

パソコン
手にしたころ
練習で描いた
海の絵
高知の海は
もっと雄大です

 

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